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大ナゴヤノート.
2022年05月18日

キックボードでめぐり、見つける、岡崎の良いところ

どこかのまちへ遊びに出かけたとき、あるいは、出先でふらりとまちを見てみたくなったとき、あなたはどんな移動手段を利用するでしょうか。歩きで、自転車で、バスで。選択肢はいろいろあると思います。

そんな手段のひとつとして、キックボードはいかがですか。今回ご紹介するのは、「Scaping OKAZAKI(スケーピングオカザキ)」というプロジェクト。京都工芸繊維大学大学院2年生(2022年5月時点)の芝村有紗さんを中心に、2021年11月にスタートしました。愛知県岡崎市でキックボードによるまちめぐりを推し進めています。
キックボードというと、最近は電動のものもありますが、ここで使われているのは足で漕ぐタイプ。今回は、2021年12月に大ナゴヤ大学の仲間と3人でキックボードに乗ってみた体験レポートと、そこで見つけた岡崎の魅力をお伝えします。

 

Scaping OKAZAKIのキックボードを借りられるのは、岡崎市のゲストハウス「OKAZAKI Micro Hotel ANGLE」。岡崎城のある岡崎公園から近い場所です。入り口付近にキックボードが並んでいます。芝村さんから、キックボードの乗り方、まちなかで使用する際の注意事項の簡単なご案内を受けて、さっそくまちへと繰り出しました。

小学生の頃に友達に借りて遊んだ記憶がうっすらとあり、おそらく20年以上ぶりのキックボード。正直、うまく操れるだろうかと不安でした。片足で地面を蹴り、勢いがついたら両足をボードに乗せてバランスをとる。「お!思ったほど難しくない。スピードも結構出るんだなぁ」そう考える程度の余裕はすぐに持てました。自転車よりも身軽に方向転換できます。キックボードは難しそうだと思っているあなた、一度チャレンジしてみるとイメージが変わるかもしれません。

順調に走り出した私たちは、ANGLEから北へ。「松本町」を目指しました。松本町は、岡崎城など観光スポットの集まる東岡崎駅周辺からは少し離れたエリア。歩くと気合いが要りそうで、かつ見どころのある地域を目的地としたのです。
せっかく岡崎に来たので、人気の和菓子屋さんに寄り道したり、まちなみを楽しんだりして進みます。「こんなお店があるんだ」「このビルの外観、レトロで良い感じだね」。スピードが出過ぎない分、ふと景色に目をやるのにキックボードは向いています。

そうして松本町の松應寺に辿り着きました。お寺の前にアーケードがあり、新旧いくつものお店が軒を連ねているのが実に面白い。残念ながら長居できませんでしたが、キックボードによって移動範囲を広く考えられたおかげで、また来たいと思える新しいスポットを発見できました。1kmちょっとあったものの、徒歩より随分と速いペースで到着したので、距離感はほとんど感じなかったように思います。

松本町を後にして帰路についた私たち。最後に、岡崎市民の憩いの場として活用されている籠田公園へ。ちょうどイベントを開催しており、とてもにぎやかな雰囲気でした。公園内でキックボードに乗ってはいけませんので、手で押して歩きます。自転車ほど大きくもなく、軽量なので持ち運びにも便利です。

約1時間半の体験を終えて、ANGLEに戻ってきました。自転車や車ではなく、小回りの利くキックボードだからこそ立ち寄りやすい場所がある。速すぎず、立ち止まりやすさもあるので景色を楽しむのにもピッタリ。キックボードは思った以上に優秀です。まちあるきとも、サイクリングやドライブとも一味違う、新しいアクティビティーとしての可能性を感じました。

そんな感想を芝村さんに伝えると、「そうなんですよ!」と笑顔で一言。どうやら思う壺だったようです(笑)
岡崎市で新しいまちの楽しみ方を提案しているScaping OKAZAKI。活動の裏側にはどんな思いが込められているのでしょう。発案者の芝村さんのインタビューも別の記事でお届けします。

写真/小林優太

>Scaping OKAZAKIの情報は下記のリンクから
Instagram Twitter

小林優太

愛知県あま市出身。キャッチフレーズは「あま市と歴史とラッコを愛す」。普段は、コピーライターだったり、大学講師だったり、まちづくりに関わる人だったり。大ナゴヤ大学では、2012年からボランティアスタッフ、授業コーディネーターなどで活動。
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