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大ナゴヤノート.
2019年05月01日

明治、大正、昭和、平成…。元号を探して大須を歩く

「平成」から「令和」へ。

2019年5月1日、歴史にまた新たな1ページが刻まれましたね。

 

改元の1ヶ月前から世の中が賑わうなか、ふと思ったんです。

「元号からまちを見つめたら、どんな姿が見えるんだろう?」

ということで、今回は大須のまちで元号探しをしてみました。

 

大須といえば、大須観音。

まずはお参りを、と本堂の階段を上がると早速ひとつ目の元号を発見。

 

本堂の入り口に吊り下げられている大きな提灯の裏側に「平成二十三年」の文字。大須観音を訪れた際、必ず目にするこの提灯が最後に張り替えられたのは、まだ8年前のことなんですね。

 

他にも、大須観音の歴史について書かれた案内板には、「元弘」「元享」(ともに14世紀の元号)「慶長」(16世紀から17世紀の元号)といった元号も。このお寺の長い歴史を感じます。

大須観音の境内を歩いていると「おっ!大正発見!」と思いきや、「大正琴発祥之地」であることを示す碑でした。「明治四十五年」、大須に住んでいた人が大正琴の原型を作ったそうです。その楽器は、大正時代にブームを起こした後、一度は下火に。しかし、「昭和二年」にひとりの少年の手で再び脚光を浴び、今につながっているといいます。そんな案内の中で、「明治」「大正」「昭和」をゲット(笑)大須が大正琴発祥の地だと初めて知りました。

大須観音から大須のまちへ。グルメ、ファッション、スポーツ、サブカルチャーなど多彩なジャンルのお店が軒を連ねる商店街には、「明治」「大正」創業だと伝える看板がいくつも。

店名に「昭和」が入った1988(昭和63)年から続くお店もあります。

昔ながらの文化が残りながら、新しいものもどんどん取り入れ、なおかつ国際色も豊かな大須。老若男女誰もが楽しめるまちには、明治、大正から続くお店がこんなにあるんだと改めて気づきました。

途中、看板に創業年は書いてないものの、きっと歴史があるであろう大好きなお団子屋さんに寄り道(どうにも食べたくなってしまい)。

みたらし団子を買いながら、「いつからお店をやってらっしゃるんですか?」と聞くと、「もう50年以上になりますよ」と答えてくださいました。「昭和」から愛され続けてきた味なんですね。

 

お店以外で元号がたくさん見つかったのはお寺や神社。それぞれの案内板には、大須観音同様に江戸時代よりも前の元号が見つかります。さらに、鳥居、灯篭、石碑などの裏側にも。

鳥居や石碑などが寄進された年から、その場所がどんな風に姿を変えてきたのかうかがえます。

 

歩き回って約1時間、いろいろな元号と出会いますが、「平成」が思ったほど見当たりません(大須を西から東へ歩いた最後に、大須301ビルの1階でひとつ見つけました)。

大須演芸場の営業終了と再開、万松寺の建て替えなど、30年の間に大須でもいろいろな出来事がありました。この先、平成がだんだん遠くなるにつれて、「平成」の文字もまちに刻まれていくのかもしれません。

 

元号を探しながらいつもと違う目線で歩いてみた大須。看板や建物に残された元号から、このまちが刻んできた時間を感じられました。時代の層が見える大須は面白い。

あなたの側にはどんな元号がありますか?

まちの歴史をのぞいてみるいい虫眼鏡になると思いますよ。

 

写真/小林優太、大野嵩明、横井祐子

小林優太

小林優太

愛知県あま市出身。キャッチフレーズは「あま市と歴史とラッコを愛す」。普段は、コピーライターだったり、大学講師だったり、まちづくりに関わる人だったり。大ナゴヤ大学では、2012年からボランティアスタッフ、授業コーディネーターなどで活動。
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