
いつもと違う目線で見てみると、まちの違う顔がみえてくる
-「大須でしりとり。文字さんぽ」を終えて-
元号が変わる5月1日に公開した記事「明治、大正、昭和、平成…。元号を探して大須を歩く」を覚えていますか。
「元号を探す」というテーマを設定して歩いてみると、まちの成り立ちが書いてある看板や、歴史がありそうなお店に自然と目が向くなど、普段とは違う視点でまちを見ていると気づかされます。
大須は、元号だけでなくたくさんの文字であふれています。「大ナゴヤノート.」の編集会議で「文字を使って『しりとり』をやってみたら面白いのでは」と盛り上がり、「大須でしりとり。文字さんぽ」の企画が立ち上がりました。
はじめての試みに「どんな人が来てくれるだろう」と期待に胸を膨らませていると、「大ナゴヤノート.」編集メンバー5名に加えて、5名の方が参加してくれました。
参加の動機を聞いてみると、皆さん大須のまち歩きを楽しみにしている様子。
大須に来るのは、年に1、2回。まち歩きを通じて、新しい大須を見つけたい。
まち歩きが好きで、よくいろいろなまちへ出かけます。大須には、よく遊びに来るけれど、じっくり歩いたことはないので参加しました。
成人式の着物を大須で買ったので思い出がある場所です。それ以来大須をゆっくり歩く機会がなかったので、久しぶりに散策したいと思い参加しました。
「まちをじっくり歩いてみたい」という人たちが集まり、どんなしりとりが完成するのでしょう。
「しりとり」のルールは、文字のつながりを自分なりに説明ができること。大須にはいろいろな国のお店があり英語表記の看板も多いので、それらをどう使うかも自由です。
さあ、大須のまちへくり出します。
制限時間は1時間。大須(おおす)の「す」からしりとりスタート!
参加者同士がすれ違うと情報交換が行われるような場面も。みんなで歩くと楽しみも広がります。
私は「す」の次に「寿司(すし)」を見つけました。
次は「消火器(しょうかき)」、「京小物 美奈須(きょうこもの びーなす)」。
さらに「ストア・エキスプレス(すとあ・えきすぷれす)」→「スギ薬局(すぎやっきょく)」→「CLUB GRAMPUS(くらぶ ぐらんぱす)」→「末廣屋(すえひろや)」→「や台ずし(やたいずし)」と、しりとりがつながりました!
参加者さんたちのしりとりをご紹介すると、アルファベットでつなげてみたり、目的地を決めておいて道中でしりとりするとルールを決めたり、楽しみ方は人それぞれ。
参加された方々のしりとりの写真の一部(全部は掲載できませんでした…)をまとめました。どのようにつながっているのか、じっくり見てくださいね。
大須をいつもと違う視点で歩いてみると、昔ながらのお店、古着屋、カードゲームショップ、チェーン店、サッカークラブのお店、店名の読み方が悩ましいいろいろな国のお店などがあり、改めてさまざまな文化が入り混じったまちだと実感しました。
最後に、感想を共有。一人ひとり新しい発見があり、多様な視点で切り取られた大須を教わりました。
元号を探すと大須の歴史が見えてきましたが、今回は文字を通して大須の暮らしが見えた。
せっかくなので、普段行かないところを通り、新しいお店がたくさん見つかりました。
何気なく見ていた大須は、無意識のうちに見たいものだけに目を向けた景色。あえていつも通らない道を通ってみる、今回の企画のように自分が楽しめるテーマを決めて歩いてみる。すると、まちとの新しい出会いが増えていくのだと思います。
次回は、9月14日(土)に、「つなげて集めて、まちを歩こう!円頓寺・四間道でしりとりさんぽ」を開催します。
まちを面白がりましょう!
写真:大野嵩明、「大須でしりとり。文字さんぽ」に参加された皆さん